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イベント

≪ ミニ企画展 ≫
島根の仏像-- 最近の寄託から --

開催日
2015年12月16日


1.趣旨
博物館の役割は多岐にわたりますが、そのひとつに、文化財保護の拠点としての役割があります。個人・機関所有の文化財を博物館へ預けて頂き(寄託)、適切な環境の下に保管して、未来へ伝えていくお手伝いをするという仕事です。
今回の展示では、その中から特に、平成26年~27年度にかけて寄託された県内の仏像をご紹介します。
それぞれが、古代から中世にかけての島根の仏教文化を今に伝える貴重な存在です。仏像の美を通して、博物館の文化財保護活動にも思いをめぐらせて頂けたら幸いです。

2.内容
平成26年(2014)度から27年(2015)度にかけて新規に寄託された下記の仏像4軀を展示。

3.展示仏像
◆木造十一面観音菩薩坐像
◆木造毘沙門天立像

雲南市・長安寺蔵(金成地区観音堂伝来)

雲南市大東町金成(かねなり)地区の観音堂に伝来。地区住民の手によって今日まで守られてきた。当館の調査により両像ともに平安時代の作と判明し、今年度より当館に寄託された。十一面観音菩薩像の両足部像底には室町時代の、台座内部には江戸時代の墨書銘があり、長い歴史の中で修理されつつ連綿と伝えられてきたことがわかる。
【両像とも初公開】
 
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◆木造阿弥陀如来立像
江津市・清泰寺(せいたいじ)蔵

胎内の墨書銘により、文永(ぶんえい)7年(1270)、仏師・院豪(いんごう)とその弟子の院快、院静らによって造立されたことがわかる。院豪は京都・蓮華王院三十三間堂の千体千手観音像の再興にもかかわった当時の有力仏師。像の出来栄えは極めて高く、島根の中世彫刻を代表する存在のひとつ。県指定文化財。平成26(2014)年度より当館に寄託された。

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◆銅造阿弥陀如来坐像
大田市・福城寺(ふくじょうじ)蔵

島根県立石見美術館の特別展「祈りの仏像」にかかわる事前調査で新出。鎌倉時代の作。両足部は小さめに作られて、台座と繋ぐ鋲を挿すための穴が設けられる。これは通常の仏像には無い特徴。かつては懸仏(かけぼとけ。鏡に見立てた円盤の中央に仏像を取り付け、神社の社殿などに懸けて礼拝されたもの)などだった可能性がある。平成27(2015)年度より寄託。


【会期】
2015年12月16日(水)→ 2016年2月15日(月) 
会期中の休館日1月19日(火)

【場所】
常設展 ミニ企画コーナー

【料金】
常設展チケットまたは年間パスポートで観覧できます。
※正月三が日は無料(2016年1月1日~3日)
(※)この展示は所有者の意向等により、撮影はできません。

 

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