隠岐の島町の祭リスト

西郷町・東郷村・中村・中条村・磯村布施村五箇村都万村

※地区名は旧市町村名で表記しております。


地区名行事名行事日中心になる場所概要
西郷町ダンジリ舞7月28日東町地区例大祭の日、3年に1度、神賑行事としてだんじり舞が奉納され、続いて町内氏子区域を巡る。享和3年(1803)に奉納されたのが始まりとされ、流人と庄屋の合作とも伝えられている。(町指定無形民俗文化財)
川祭り7月25日か26日八尾川水上忌竹、しめ縄、提灯に飾られた2隻の船で、1隻には楽隊、もう1隻には神官各社総代が乗り、川上の水神社に参る。下り途中の要所には幣を奉る。
子供篭り(篭り)1月14日東山神社14日の夜に中学3年生(数え年16才)に従って、中2、1年生が東山神社に集合し、一夜篭りをする。その際、提灯を奉納する。
海祈祷4月13日宿漁民それぞれが講を組み、宿を定めて集まる。関係する漁業守護神に御幣を奉り、漁船を飾って参拝する。その後、宿で直会する。現在では漁協と一体の行事となっている。
神幸祭(おたび)  各地区の神幸祭で御神輿渡御の行列を行う。
東郷村飯田神社例大祭3月21日飯田神社前年の12月30日に神饌田で耕作された糯米で甘酒を作り、本年の例大祭に出役する的射人。横屋1名、厄年の人1名がお御酒として丁戴する。田植え神事もある。
玉若酢命神社馬入神事(総社祭)6月5日玉若酢命神社総社の御霊会に、西郷の氏神を奉じて、馬付と称す若者に付き添われて参加する。馬及び馬付きは数日前から潔斎をしておく必要がある。馬入神事に際して、5〜6名の潔斎奉仕した馬付が出動し、総社の玉若酢命神社に集合し祭りが斎行される。(県指定無形民俗文化財)
飯田神社例大祭3月21日飯田神社例大祭の前日に、頭、尾がそれぞれ8つの藁蛇を造り当日の早朝に大山祇神、甲(荒)神に廻り巻く。
大久神社例大祭4月2日大久神社特定の家が参加して祭前日に的づくりを庄屋宅で行い、免、カラス、ネズミ、ケモノの4字を書き、中心に黒丸を書き、早朝大山祇にて小的を3名で射る。続いて本殿で小的1、大的1を射る。
中村とんど1月8日集落の水田正月の注連縄を各戸から集めて焼く行事で各戸は正月飾注連をトシトコ神、又は床前に置き、8日の朝雑煮を御供してから燃やされる。豊年大漁を占う行事でもあった。
氏神講(天神講)2月25日氏子宅神社を中心とした氏子で氏神講を構成する。かつては頭屋組織を基盤とした、4人を1組とした当番であったが、今では隣保組が単位となっている。酒食を中心とした行事である。
隠岐武良祭(明陰陽和合祭)10月19日八王子神社、一之森神社この祭は玉若酢命神社の祭と水若酢神社の祭と共に、隠岐島後の三大祭と言われている。この祭りの神事儀式は日神と月神の神事を中心としており、陰陽胴の演奏、神相撲、占手、流鏑馬、浦安舞等が行われる。(県指定無形民俗文化財)
中村の客祭(天王祭、大峯祭)初午(又は初丑)浜田八幡宮実地調査参照
精霊船(灯籠舟)流し8月16日中村港海浜盆の終わる8月16日夕方精霊送りの行事がある。中村では「仏様送り」という。各家庭では、朝、送り団子を作って仏様に供える。現在では、供物を1ヶ所に集めて僧侶が供養し、遺族は親船に乗船して灯籠船を沖まで見送る。
中条村愛宕さんのおこもり旧暦9月23日夜愛宕神社旧暦9月24日の例祭。この行事は前夜祭に相当する。お神酒、御供を献げ夜食のおにぎりを作り、残り火でおにぎりを焼いて食べる。火の神様であることから、社殿前で大火を焚き夜半までおこもりする。
お講春、秋の2回住吉、日吉、八幡、物忌の各神社住吉、日吉、八幡、物忌の4社は、春秋の2回の例祭日に神社で祭典の後それぞれの宿で祝宴を行う。日時は各神社で異なる。2年に1度御客祭りが行われ、弓を引いて、害鳥害獣の防止の的射行事がある。
龍神の雨乞旱魃のとき上西神社及び龍神渕上西神社は俗に龍さんと呼ばれている。旧龍王社で雨乞の信仰がある。神社で祈願祭を行い、川上の龍神の淵に御幣を献げて祈願する。
御客大明神野祭11月3日上西神社飛地境内社農耕の神、牛馬の神として古くからまつられている。社殿はなく杜が神である。神として祭る石の前で祭典が行われ、車座になって酒食を供にする。豊作を感謝するとともに、家畜の健康をも祈る。
三宝大荒神祭1月28日(旧暦)上西神社境内藁を集め、10m余りの大蛇を作り大木に巻き、拝礼し当番の家で直会をする。
金の神の亥の子祭旧暦10月亥の日 同地区の「松林」を名のる数戸で祭を行っている。
磯村春祈祷(とんど)1月13、14、15日白鳥神社参籠所、海岸地区を東組西組(働き番、客番)に分け、一年交代で務める。大竹切り、とんど祭、そして春祈祷祭が行われる。とんど祭では、厳冬雪の降る時に行事に参加することで成人として地区の人に認められる、という意味をもつ。海中への飛び込み、竹の奪いあいなども行う。
松直し(船下ろし)1月2日白鳥神社拝殿早朝8時頃から船主は五合枡又は一升枡に米餅焼スルメを入れ神酒を中心に置き船神さんに供える。白鳥神社拝殿左右に吊してある千石船を拝殿板間におろし神前に向けて並べ船員一式を取り付け出航準備を整える。全員船に手をかけ、左廻りに三揖して元に戻る。
百手祭り(弓祭)3月11日(2月11日)加茂那備神社古伝祭として百手祭が行われ、弓の行事がある。氏子中から10才の男児3名を選出して役主とする。これは悪魔祓い神事で、氏子全部の厄を背負った厄主(役主)が弓を引き悪魔退散を祈る神事である。
念仏会数珠廻し1月16日飯尾山完全寺今津区内の各戸女性1名が米と野菜を持参し、世話役と数珠廻し役に分かれて太鼓を鳴らしながら念仏を唱えつつ13mの大数珠を廻す。そして家族の無病息災・諸縁吉祥・心の安穏を祈る。
恵比須祭り3月13日加茂漁港、海上美保神社と松島に祭る弁財天の合同祭礼で大漁祈願を行う。旗の立った漁船で神官等が供物を現地に運び、玉串奉奠をする。次いで小豆島と弁財天を拝す。神官等は松島に上陸し祭祀・拝礼後に帰宿して直会をし、その際に翌年の役主に引継ぐ。
地区名行事名行事日中心になる場所概要
布施村荒神祭12月18日欅の神木祭日の朝、地区民が藁蛇を作り、神木に巻き付けてサザエの貝殻で目・口を作る。そして紙幣のついた竹の小幣串を10本指す。祭事後は直会が行われる。
大山神社祭り(大山さん)4月初丑(旧暦2月初丑)杉神木3月中旬、区長役員が酒2本持参して頭取を依頼する。以後、頭取によりカヅラを伐る場所の下見、役割の割り振り等が行われる。4月初子の日に帯裁ちと大榊伐り、初丑の日に帯締めが行われる。(国が記録作成を行った無形民俗文化財)
地区名行事名行事日中心になる場所概要
五箇村とんど焼き(とんど)1月7日(1月15日)水田などの広場(以前 海浜)当日の朝、子供達が各戸から正月飾り、古幣等を集める。大竹2本を主柱として集めた物を結び、二方から引っ張り固定する。子供達が点火し、とんどの倒れた方向で農漁の豊凶を占う。墨灰を顔に塗り合って健康を祈る。
水若酢神社神幸祭(氏子祭)隔年5月3日水若酢神社300年以上の伝統行事で、氏子奉納行事として神幸祭が行われる。男児氏子が大綱で山車を引き約200mを巡幸する。山車は毎回、組立て、解体が行われる。山車に随って獅子舞、流鏑馬等の奉納行事も行われる。(県指定無形民俗文化財)
山田客祭り節分後初の午の日山田神社客祭り行事には粟がつきものと言われている。粟の穂を7ふさ供える所もあれば、粟の実を祭場に撒く所もあると云うが、山田客祭りでは粟の実7合を神饌として供える。祭りでは弓の歩射が行われる。(町指定無形民俗文化財)
伊勢命神社上げ子入り(謝恩講)随時伊勢命神社一般氏子とは別に、特定の者が希望して加入する特別終身氏子の上げ子制がある。但し、上げ子が組織する謝恩講の承諾が必要となる。会費負担の義務があるが、神社の楽人や大祭の役主等の選出に優先権が与えられる。
白山神社春祭り(長尾田百手祭り)隔年4月3日(毎年春夏秋の3回)白山神社(以前 同神社飛地境内)豊作豊漁祈願の奇祭。祭の前に直会をするが、直会の前後には徹底した潔斎を行う。役主は化粧し、隅取りを描くのが特徴である。的場で歩射を行った後、タモフリ役の女役主が矢で的をめった付きにする。タモフリは、帰宿の途上で神主、役主をはじめ参詣人に至るまで、頭に玉網をかぶせる。健康祈願を意味しているという。(町指定無形民俗文化財)
居里の荒神講(居里の荒神さん)1月28日五箇村南方14戸の講で藁蛇を作り、杉の神木に7巻半巻いて大幣を差して豊作と健康を祈願する。現在の神木は2代目である。代表者は交替で当たっている。
重栖講秋1回(昭和18年まで年2回)重栖姓元祖社祠重栖姓を名乗る一族が結集して先祖を祭る社祠を建てて定期的に行っている。現在の講は6戸で祭の費用、社祠の改築等の費用は平等に拠出している。大正10年5月結成。
地区名行事名行事日中心になる場所概要
都万村ホトホト祭(ホトホト)1月10日の夜各地区の家々子供達が大根やイモ等で農家には農具、商屋には算盤や金、船主には舟や魚の模型を作り、家の入口で「ホトホト」と2回呼び、餅と模型を交換する。この時、子供達の頭から水をかける。模型は床の間に供え、15日のとんど焼の時に燃やす。
氏神講(お講さん)旧正月講宿講宿では1年間、氏神社の小祠を床の間に奉納する。拝礼後、酒宴をする。終了後新しい宿へは全員で小祠を送る。講の奏楽がつき従い先祓いにより神送りをする。一同は新家の縁から家に上がり小祠を床の間に安置して解散する。
百手的行事(弓祭り) 花生神社氏子の中から役主を2名選出して練習を行う間、他人と言葉を交わしてはならない。この行事は悪魔祓い神事であり、氏子全体の厄を役主が背負って矢を放つ。的に当る事だけではなく矢を射る作法も重要である。
鍬初メ1月11日那久地区の田畑早朝、主人は歳徳神と一緒に祭ってあるゆずり葉、鍬等を持って田畑に行き、3度鍬打ちをしてゆずり葉榊を立て、五穀豊作を祈る。家に帰る際は誰とも口を聞いてはならない。帰宅後はコタツに入り一寝入りする。これは「いねがつく」とかけたものである。
孟蘭盆会8月13日〜16日都万村金城13日に魂帰来日として迎団子を作り、玄関や霊前に提灯をつるす。新盆の家では床の間に新しく祭壇を構えて礼拝する。16日には送り団子を作り、供物と一緒に小船にのせて海へ流す。
地主祭り 地主石碑組内一族の先祖を祭る祭り。正月には頭屋に一族を集めて地主様の前で祭りを行う。頭屋は地主様に注連縄をはり、供物をする。現在は形を変えつつ他の祭や講等と合わせて行っている所が多い。

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