企画展「山陰の戦乱-月山富田城の時代-」
山陰屈指の名城、月山富田城。この城が出雲国の中心であった16世紀は、日本列島全体を覆う戦乱の時代でした。富田城の主が尼子氏、毛利氏・吉川氏、堀尾氏へと移り変わる中で、山陰地域は熾烈な戦いの舞台となり、織田信長や豊臣秀吉による全国的な戦いの影響も及ぶこととなります。
月山富田城が見届けた戦乱の時代とは、どのような時代だったのでしょうか。本企画展では、戦いのあり方を物語る武具や武器、戦乱の痕跡を土地にとどめる城、当時の人々が残した城下町遺跡の出土品、戦いの様相を記す古文書など、多様な作品・文化財を通して、戦乱の時代に向き合った山陰の人々や地域の姿に迫ります。

チラシ(両面)(PDFファイル)
会 期
令和6年10月11日(金)~ 12月8日(日)
※会期中の休館日:10月15日(火)、11月5日(火)、11月19日(火)、12月3日(火)
会期中、一部展示替えがあります
列品目録(展示期間入り)(PDFファイル)
【Ⅰ期】10月11日(金)~ 11月4日(月)
【Ⅱ期】11月6日(水)~ 11月18日(月)
【Ⅲ期】11月20日(水)~ 12月8日(日)
開館時間
【10月11日~10月31日】 9:00~18:00(最終入館17:30)
【11月1日~12月8日】 9:00~17:00(最終入館16:30)
※ 初日(10月11日)は開会式開催のため、当展覧会会場のみ午前10時開場
会 場
島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室
主 催
島根県立古代出雲歴史博物館、島根県古代文化センター
後 援
朝日新聞松江総局、産経新聞社、日本経済新聞社松江支局、毎日新聞松江支局、読売新聞松江支局、中国新聞社、山陰中央新報社、島根日日新聞社、新日本海新聞社、共同通信社松江支局、時事通信社松江支局、NHK松江放送局、TSKさんいん中央テレビ、テレビ朝日 松江支局、日本海テレビ、BSS山陰放送、エフエム山陰、出雲ケーブルビジョン、山陰ケーブルビジョン、ひらたCATV株式会社
観覧料
企画展「山陰の戦乱 -月山富田城の時代-」 | 当日券 | 団体券 | 外国割 ※(8) | WEB限定 前売券 |
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一般 | 企画展 | 700円 | 560円 | 350円 | - |
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常設展とのセット券 | 1,010円 | 800円 | 660円 | 800円 |
大学生 | 企画展 | 400円 | 320円 | 200円 | - |
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常設展とのセット券 | 600円 | 480円 | 400円 | - |
小中高生
| 企画展 | 200円 | 160円 | 100円 | - |
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常設展とのセット券 | 300円 | 240円 | 200円 | - |
(1)WEB限定前売券は会期中に限り有効です。
(2)団体は20名以上です。(団体利用案内)
(3)毎月第三日曜日に家族で来館された小中高生は観覧料が無料です。(しまね家庭の日)
(4)小中高生の学校教育活動での観覧は無料です。(団体利用案内)
(5)学生の方はチケットご購入の際に、学生証または生徒手帳を受付にてご提示下さい。
(6)障がい者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者福祉手帳)をお持ちの方、障害者手帳アプリ「ミライロID(外部サイト)」をご提示の方、及びその付添人(手帳保持者1人につき、付添人1人まで)は無料です。
(7)外国籍のお客様は、受付にてパスポート及び在留カード又は特別永住者証明書をご提示いただきますと、外国割の金額になります。(この場合、各種割引との併用はできません。)
(8)この展示は古代出雲歴史博物館ミュージアムパスポートでご覧いただけます。
関連講座
1.富田城を中心とした山陰の城館
[日 時]10月12日(土)10:00~11:30 終了しました。
[講 師]中井 均氏(滋賀県立大学名誉教授)
2.毛利・織田戦争と山陰
[日 時]11月2日(土)13:30~15:00 終了しました。
[講 師]山本浩樹氏(龍谷大学文学部教授)
3.尼子氏と山陰の戦乱
[日 時]11月30日(土)13:30~15:00 終了しました。
[講 師]長谷川博史氏(島根大学教育学部教授)
[会 場]古代出雲歴史博物館 講義室
※オンライン(Zoom)で同時配信します。
[会場定員]各回60名(要事前申込) 参加無料
ギャラリートーク 担当学芸員による展示解説
[日 時]
第1回:10月12日(土)14:00~15:00 終了しました。
第2回:11月2日(土)10:30~11:30 終了しました。
第3回:11月30日(土)10:30~11:30 終了しました。
[定 員]各回20名(要事前申込)
◆参加には企画展観覧券もしくはミュージアムパスポートが必要です。
◆申し込まれた方は、当日の開始時間に特別展示室入口付近にお集まりください。
図 録
図録「山陰の戦乱-月山富田城の時代-」
2,200円(税込み)
展示図録等の販売について
主な展示品

富田城図(部分)
江戸時代・文久3年(1863)/安来市・城安寺蔵
【展示期間】
(上巻)Ⅰ・Ⅱ期 10月11日~11月18日
(下巻)Ⅲ期 11月20日~12月8日
江戸時代末の絵師・堀江友聲による画巻。想像と考証を織り交ぜながら、壮観な出で立ちの富田城と城下町が描かれています。

色々威胴丸 兜・大袖付 〈重要文化財〉
室町時代(15世紀)/松江市・佐太神社蔵(当館寄託)
【展示期間】Ⅰ期 10月11日~11月4日

色々威腹巻 兜・大袖付 〈重要文化財〉
室町~戦国時代(15~16世紀)/松江市・佐太神社蔵(当館寄託)
【展示期間】Ⅱ期 11月6日~11月18日

色々威五十八間筋兜 〈重要文化財〉
室町~戦国時代(15~16世紀)/松江市・佐太神社蔵(当館寄託)
【展示期間】Ⅲ期 11月20日~12月8日
上記3件は尼子氏による奉納と伝わる室町~戦国時代の甲冑。兜、大袖、鎧(胴丸・腹巻)いずれもこの時代の上級武士の装いにふさわしく、優れた意匠で飾られています。

尼子晴久像(部分) 〈山口県指定文化財〉
戦国時代(16世紀)/山口県立山口博物館蔵
【展示期間】Ⅰ期 10月11日~11月4日
富田城を拠点とした出雲の戦国大名尼子晴久の肖像画。尼子氏の子孫佐々木氏に伝来したものと考えられます。

毛利元就像(部分) 〈重要文化財〉
戦国時代(16世紀)/出雲市・鰐淵寺蔵
【展示期間】Ⅰ期 10月11日~11月4日
尼子氏を破って山陰地域を治めた毛利元就の肖像画。戦乱の中で元就との関係を深めた鰐淵寺に伝わる文化財です。

吉川元春像(部分) 〈岩国市指定文化財〉
江戸時代(17世紀)/山口県・吉川史料館蔵
【展示期間】Ⅱ・Ⅲ期 11月6日~12月8日
毛利氏が治める山陰地域の指揮官となった吉川元春の肖像画。江戸時代に京都で活躍した絵仏師・絵所左近貞綱による作品です。

口羽通良坐像
安土桃山時代(16世紀)/邑南町・宗林寺蔵
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
毛利家の重臣であった口羽通良の坐像。通良の拠点・琵琶甲城の麓にある寺院に伝わった文化財です。今回、寺外初公開となります。

尼子版妙法蓮華経
戦国時代・永正12年(1515)1月/当館蔵
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
出雲の戦国大名・尼子経久の命によって刷られた妙法蓮華経。2000部刷られた経巻のうち、8巻一揃えで現存するのは本品のみです。当展覧会で初公開となります。

狗尸那城跡(鳥取県鳥取市) 復元模型
現代/鳥取県埋蔵文化財センター蔵
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
因幡国(鳥取県東部)の山城・狗尸那城の復元模型。近年の発掘調査により、城の実像が明らかにされました。

吉田郡山城図
江戸時代(17~19世紀)/安芸高田市歴史民俗博物館蔵
【展示期間】Ⅱ・Ⅲ期 11月6日~12月8日
毛利氏の拠点であった吉田郡山城とその周辺を描いた絵図。郡山城を攻めた尼子氏の陣城(青山、光井山)も書き記されています。

富田川河床遺跡(安来市広瀬町) 陶磁器
戦国~江戸時代(16~17世紀)/島根県埋蔵文化財調査センター
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
富田城の城下町遺跡である富田川河床遺跡の出土品。尼子氏が富田城に在城した時代から、毛利氏・吉川氏、堀尾氏が富田城の主となった時代まで、多彩な陶磁器が発見されています。

富田川河床遺跡(安来市広瀬町) 切銀
戦国~江戸時代(16~17世紀)/島根県埋蔵文化財調査センター
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
富田城の城下町遺跡から発見された切銀。秤量貨幣である銀を切って使用したもので、石見銀山産と推定される銀を含みます。発見後初公開となります。
*秤量貨幣:実際の重量で価値が決まる貨幣

阿弥陀如来坐像
室町時代(15世紀)/安来市・城安寺蔵
【展示期間】通期 10月11日~12月8日
富田城の麓にある城安寺に伝わった仏像。室町時代の応永35年(1428)に造像され、戦国時代の天文8年(1539)に尼子氏に招かれた仏師が修理したことがわかります。