企画展「誕生、隠岐国」
この展覧会の対象は国家形成期-日本が中央集権国家づくりに邁進した時代である。それは初めて日本人が「外国」を意識した時代でもある。海にはじめて「国境」ができた。国家の中に「中央」が生まれ、「中央」から離れたところ、「外国」と接するところには「辺境」「離島」が生まれた。
「中央」である都には「律令国家」という巨大な組織が生まれ、各地方から都へ送り出された食料品が大きな非生産者集団の「食」を支えた。隠岐が送り出したのは膨大な海産物だった。
外国に近く前線的な位置を占めていることと、都へ膨大な海産物を供給したことが、古代隠岐の歴史を特徴づけている。
このような大きな歴史の影響を絶えず受けながら、「隠岐国」は成り立っていく。地域のありようと、先人の営みを見つめる-本展をそのきっかけとなる場としたい。
会 期
令和6年3月22日(金)~5月19日(日)
※会期中の休館日:4月2日(火)、4月23日(火)、5月7日(火)
開館時間
午前9時〜午後6時(最終入館は閉館の30分前)
会 場
島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室