古代出雲歴史博物館がめざすもの

（1）全国への文化発信

島根の特色ある歴史と文化は、県内外の人々にとって解明が期待されている重要な課題です。この期待に応えていくために、広い視野から調査研究し、物と情報を体系的かつ継続的に収集し、その成果をデジタル化した情報を含めて発信・交流させることによって、全国に向けてアピールします。

（2）調査研究を活発に行う博物館

新しい施設は、創造性に満ちた地域づくりに寄与していくために、常に新しく、親しみのもてる展示や情報の提供を行っていかなければなりません。このためには、最先端の調査研究を継続的に行うことが必要です。調査研究にあたっては、既成の学問分野にとらわれず、様々な研究分野の有機的な連携を図り、国内外の研究機関や県民との双方向の交流を行います。

（3）国際的な視野で活動する博物館

島根の歴史と文化は、国内外との広範な交流の中で育まれてきています。なかでも東アジア地域との歴史的・文化的な交流を視野に入れ継続的に調査研究を進め、島根という「個別」地域から「普遍」的な文化を解明していきます。

（4）島根県の歴史・文化の継承と発展の拠点となる博物館

島根の歴史と文化は、確実に次代に継承していく必要があります。したがって島根県の歴史と文化に関するネットワークの結節点として、県内の博物館・資料館や県民などと協力、連携を図り、調査研究や展示を行うとともに、県内の歴史遺産の総合ガイダンス的な機能を持たせ、情報の提供や資料の保護につとめます。これにより、県民が郷土の成り立ちを理解するとともに、未来を展望し、新しい文化を創造していくことに寄与していきます。

（5）開かれた、親しみのもてる博物館

新しい施設は、すべての人が自らの興味・関心により自発的に楽しみながら学び、新たな価値を創造していく生涯学習の場として位置づけられます。したがって両施設の活動に県民のニーズを反映させ、県民参加の活動の場、学校教育とも密接に連携した学習機会の場として、地域に開かれた交流活動を行います。また、観光客も含め、大人から子どもまで親しみやすく、常に新しい感動と発見を与え、何度でも来館したくなるような、人・物・情報の交流拠点としていきます。