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よみがえる幻の染色--出雲藍板締めの世界とその系譜--

布を染める染色技術の一つである「板締め」技法は、古くは奈良の正倉院に残る布に確認されていますが、どのような技術により染色されたのか、また製品の用途など謎の多い染色です。

日本に残る板締め技法による布は、中世時代の能衣装と江戸時代の京都の紅板締め、そして出雲の藍板締めの4例しか残っていません。この中でも「出雲藍板締め」は全国で唯一確認されているもので、古代出雲歴史博物館では、約5,000枚に及ぶ藍板締め版木と、紅板締め版木を所蔵しています。


展示では、古代から近代までの「板締め染」の系譜をたどるとともに、「出雲藍板締め」と「紅板締め」の多様な文様や、特色を紹介します。また、なぞの多い染色技術復元に挑戦した取り組みも紹介し、日本の染色技術が持つ魅力を存分に満喫いただきます。


会期:2008年3月7日(金)~5月18日(日)


●観覧料は以下の通りです。
 当日券団体券前売券
一般企画展700円560円550円
常設展600円480円 -
セット券1,000円800円800円
大学生企画展400円320円 -
常設展400円320円 -
セット券600円480円 -
小中高生企画展200円160円 -
常設展200円160円 -
セット券300円240円 -

※団体は20名以上です。
※小・中・高生の学校教育活動での観覧は無料(観覧料減免申請書の提出が必要)です。
※障害者手帳をお持ちの方、及びその付添人(手帳保持者1人につき、1人まで)は無料です。
展示概要
1 「板締め染」の系譜
 板締め染は世界的に広く見られる技術ではなく、また、現存する資料も限られている染色です。おそらくは中国・インドあたりが発祥地であると考えられていることから、ここでは日本を含む東アジアにおける板締め染めの歴史と特色を紹介します。
タンカ タンカ2
タンカ タンカ2
2 「板締め染」の展開--幻の出雲藍板締めと京紅板締--
庶民の色である「藍」と華やかさを象徴する「紅」の登場とともに、板締め染が改めて注目された時代です。「藍」と「紅」をキーワードに展示を構成し、板締め染がなぜ見直されたのかを示します。
藍板締め版木 紅板締め着物
藍板締め版木 紅板締め着物
藍板締め版木とその製品 紅板締め版木
藍板締め版木とその製品 紅板締め版木
3 よみがえる「出雲藍板締め」
 復元工程を、復元品・道具類の展示とともに、映像などで追うことで、ほかの染色技法と比べて、いかに特殊で高度な技術を要したかを示します。

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