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考古資料から見た地域間交渉調査研究1(墓制調査)
地道な発掘調査の話(墓制調査)
どんな調査研究でもそうですが、基礎となるデータが揃っていないと高度な研究は進みません。「この古墳は四世紀末に造られた全長57mの前方後円墳で…」というような簡単な説明でさえ、古墳の正確な大きさや形、築造時期などが分からなければできません。より高度な研究をするためには、どうしても必要な基礎データといえます。ところが、こうした古墳のデータは、詳細な測量や発掘調査をして初めて判明する場合もあり、比較的大きな古墳であっても案外分かっていないことが多いのです。
解決法はただ一つ、一つずつ古墳を測量し、必要があれば発掘をするしかありません。発掘といっても、石室を掘りあげて立派な副葬品を探すわけではありません。古墳の周囲に幅1m、長さ数mほどの発掘区をいくつか設けて、古墳の範囲や墳丘の構造を調べる地味なものです。ニュースに取り上げられる派手な発見もまずありませんが、基礎データを得るためには避けて通れないのです。
古代文化センターでは、埋蔵文化財調査センターと共同で、平成9年からプロジェクトを立ち上げ、これまでに10基の古墳を測量・発掘してきました。その中には出雲地域で最初に造られた前方後円墳である廻田1号墳(松江市)や大寺1号墳(出雲市)、県下最大の前方後円墳の可能性があるすくも塚古墳(益田市)などが含まれますが、いずれも各地域の古墳時代を研究する上で欠くことのできない古墳ばかりです。今年度からは、松江市西尾町に位置する廟所古墳(県下最大の方墳とされているが、築造時期や正確な大きさは不明)の調査を始めています。この冬は寒さが厳しく、雪の積もった古墳での調査は発掘担当者にとっても辛いものでしたが、そんな地道な努力がいつかきっと古墳の研究に役立つ時が来ると信じて頑張っています。(主任研究員 増田浩太)
廟所古墳は、松江市街から車で約10分ほど東に走った、大橋川を望む丘陵上にあります。周辺には、観音山1号墳(40m級方墳)や2号墳(前方後円墳)があり、古墳時代中期の出雲東部を代表する古墳が集中しています。
またこの地域は、江戸時代(寛文年間)に松江藩の家老であった村松内膳直賢(むらまつないぜんなおかた)の別邸・寺院があった場所でもあり、「村松山内善禅寺募縁起(そんしょうざんないぜんぜんじぼえんき)」と呼ばれる絵巻により当時の様子を知ることができます。内善寺は村松静賢(しずかた)の失脚によって荒廃し、現在はその姿を見ることはできません。廟所古墳、観音山古墳といった名称に、往時の面影がしのばれるのみです。
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