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特別展「聖地★巡礼--自分探しの旅へ--」

島根県立古代出雲歴史博物館の特別展示では、島根の歴史と文化に関するテーマに留まらず、広く信仰に関するテーマや異文化理解につながる展示を行っていきます。
今回の特別展示「聖地★巡礼―自分探しの旅へ―」では、どの宗教でも一般に見られる聖地およびそこへの巡礼・参詣というテーマを取り上げ、サンチャゴ・デ・コンポステラなど海外を含めた多くの聖地を紹介しながら、どのような心情から聖地に参詣するのか、巡礼にはどのような意味があるのかといった問題に迫ります。そしてまた、このテーマは、出雲大社などの聖地を抱え、多くの人々を迎える島根にとっても、重要な意味を持って来るのではないのでしょうか。

■会期
 2008年7月26日(土)~9月15日(月)
■会期中の休館日
 8月19日(火)
■会場
 島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室
■主催
 島根県立古代出雲歴史博物館、国立民族学博物館、財団法人千里文化財団・財団法人自治総合センター
■後援 
出雲の国「社寺縁座の会」 朝日新聞松江総局 毎日新聞松江支局 読売新聞松江支局 産經新聞松江支局 日本経済新聞社松江支局 中国新聞社 山陰中央新報社 新日本海新聞社 島根日日新聞社NHK松江放送局 BSS山陰放送 日本海テレビ 山陰中央テレビ エフエム山陰 山陰ケーブルビジョン株式会社 出雲ケーブルビジョン ひらたCATV株式会社
■助成 
 独立行政法人日本万国博覧会記念機構
■協賛 
 パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社

■観覧料

-
 当日券団体券前売券
一般特別展1,000円800円-
常設展600円480円-
セット1,300円1,040円1,000円
大学生特別展500円400円-
常設展400円320円-
セット700円560円550円
小中高生特別展300円240円-
常設展200円160円-
セット400円320円300円

※団体は20名以上です。
※小中高生の学校教育活動での観覧は無料(観覧料減免申請書の提出が必要)です。
※障害者手帳をお持ちの方、及びその付添人(手帳保持者1人につき、1人まで)は無料です。

■展示概要
 →展示チラシ(pdf)  
 →主な展示資料と展示替予定表(pdf)

1 サンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼
 フランスからスペインのコンポステラ大聖堂に向かう巡礼路で世界遺産に登録されている。この路を50日かけて歩んだフランス人 ミッシェル・ラヴェドリンの姿を追ったドキュメンタリー映像を通して、巡礼の意味を探る。

巡礼路の途上にあるブルゴス大聖堂
巡礼路の途上にあるブルゴス大聖堂
コンポステラ大聖堂が初めて見える地 モンテデルコソ
コンポステラ大聖堂が初めて見える地 モンテデルコソ
コンポステラ大聖堂祭壇
コンポステラ大聖堂祭壇
●コラム 聖ヤコブと巡礼
コンポステラは十二使徒の一人である聖ヤコブを祀る巡礼教会。9世紀初めに聖ヤコブの墓が発見されたことにより教会が建てられ、聖遺物信仰の広がりとともに、ヨーロッパに2つしかない十二使徒の墓がある場所として多くの巡礼者を集めた。この聖ヤコブに対する信仰を紹介する。

巡礼者聖ヤコブ(16C前半 長崎県美術館蔵)
巡礼者聖ヤコブ(16C前半 長崎県美術館蔵)
ムーア人殺しの聖ヤコブ(17世紀? 長崎県美術館蔵)
ムーア人殺しの聖ヤコブ(17世紀? 長崎県美術館蔵)
聖ヤコブへのエル・ピラールの聖母の出現(18C後半 長崎県美術館蔵)
聖ヤコブへのエル・ピラールの聖母の出現(18C後半 長崎県美術館蔵)
2 聖母出現 ルルドの奇跡
1858年、フランスの小さな町ルルドで、15才の少女べルナデッタの前に聖母が出現し、洞窟内に泉が出現することや、自分のことを「無原罪の宿り(原罪なしに聖母がイエスを受胎したというカトリックの教義)」であることを告げたとされている。泉などを通して病気治癒などの奇跡がおこり、今では年間500万人を巡礼者・観光客を迎える聖地に発展している。その様子を映像、資料を用いて紹介する。
ルルドの泉 ルルド 夜の聖母行列
ルルドの泉 ルルド 夜の聖母行列
●コラム 聖母信仰と聖母出現
ルルドにおいて、教会側が聖母の出現を事実として捉えようとした理由に、1830年のパリの愛徳姉妹会礼拝堂などでの聖母出現の前例や、ルルドでの16回目の出現において、聖母が「私は無原罪の宿りです」と告げたことなどがある。無原罪の聖母信仰は、とりわけスペインで盛んであり、また「無原罪の宿り」は、1854年、ルルドの聖母出現のわずか4年前に教皇によって教義化されている。ルルドの事例は、この教義を追認した形となったのである。ここでは、ルルドの聖母出現が一般に受容された背景にある聖母信仰を紹介する。
悲しみの聖母(17C末 長崎県美術館蔵)
悲しみの聖母(17C末 長崎県美術館蔵)
無原罪の御宿りの聖母(18C 長崎県美術館蔵)
無原罪の御宿りの聖母(18C 長崎県美術館蔵)
悲しみの聖母(1590-1600 長崎県美術館蔵)
悲しみの聖母(1590-1600 長崎県美術館蔵)
3 祈り―日本の聖地・巡礼―
日本では、熊野参詣、西国巡礼、伊勢参宮など様々な巡礼が行われている。それらは、どのような心情から行われたものなのだろうか。またどのような契機から、巡礼が行われたのだろうか。巡礼者と聖地とを結びつけた宗教的職能者の活動を中心に紹介する。

4 四国巡礼―お遍路―
四国では、今でも札所を弘法大師が巡っているとされ、お遍路を行うことで、弘法大師の功徳を得られると信じられている。人々はなぜ、お遍路を行うのだろうか。

5 霊山 恐山
  東北地方では「死ねば恐山」に行くという。その恐山では夏・秋の大祭時に多くの参詣者を迎え、死者の極楽往生を願う。また、イタコが死者の霊を降ろす「口寄せ」が行われ、死者の声を聞く。恐山はいわば生きながらにして死後の世界が体験できる聖地なのだ。

■関連イベント(講座実施場所は当館講義室です。)
●「学芸員珍道中1 サンチャゴ・デ・コンポステラへの道」
 6月29日(日)13:00~14:30(当館学芸員 品川知彦)
→申込はこちらへ
●特別講座「サンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼」
 7月26日(土)13:00~15:00
 (立命館大学教授 大森康宏・彫刻家 池田宗弘)
→申込はこちらへ
●「絵解き--熊野参詣曼荼羅--」
 8月2日(土)13:00~15:00(新宮市教育委員会 山本殖生)
 →申込はこちらへ
●ナイトシアター「サン・ジャックへの道」
 フランス映画(監督・脚本 コリーヌ・セロー)
 フランスからスペインへ1500キロ。世界遺産サンチャゴ・デ・コンポステラへ向かう心の旅。
 8月2日(土)19:30~21:30

8月3日(日)19:30~21:30
申込はこちらへ 
(場所)当館神話シアター(定員50名)
●「学芸員珍道中2 聖母出現地をめぐる」
 8月23日(土)13:00~15:00(当館学芸員 品川知彦)
 →申込はこちらへ

 

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