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二 初夢でめでたい!

 夢は神仏のお告げとも考えられ、とりわけ新年に見る夢の内容でその年の吉兆を占うことが行われています。室町時代頃からよい初夢を見るために、宝船の絵を枕の下に敷くようになったとされ、江戸時代になると七福神が描かれた宝船が一般に用いられるようになりました。
 また縁起の良い初夢といえば、一富士、二鷹、三茄子、このことは江戸時代中期からいわれていることですが、実はこれには四扇、五多波姑(煙管)・・・と続きがあるのです。
 ここでは宝船を中心に、初夢に関係する資料を展示します。


七福神

七福神宝船(喜多川歌麿 筆)
江戸時代(1790-1804)頃
当館
 絵の上方に「ながきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな(長き夜の遠の眠りの皆目ざめ 波乗り船の音の良きかな)の廻文(上から読んでも下からよんでも同じもの)が記されています。この歌を3度読んで寝ると良い夢が見られるとされています。









引札 富士と鷹と暦

引札 富士と鷹と暦
明治28年(1895)頃
当館
 めでたい初夢の代表格といえば、一富士、二鷹、三茄子。これは江戸時代中期にはいわれていたようです。実はこれには続きがあり、四扇、五多波姑(煙管)・・と続きます。この引札には富士、鷹、茄子、扇が描かれています。




松に鷹図

松に鷹図(狩野永雲 筆)
江戸時代前期(17世紀)
当館
 4幅対からなる鷹図のうちの1幅。狩野永雲は中橋狩野家の祖、狩野安信門下の松江藩の絵師。鷹はその力強さとともに「高」「貴」に通じることからめでたいものとされたのでしょう。

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