ホーム > ニュース一覧>奈良・法隆寺の仏像の特別出品について(11/6〜30)

奈良・法隆寺の仏像の特別出品について(11/6〜30)

 古代出雲歴史博物館で平成20年10月4日から開催される企画展「秘仏への旅−出雲・石見の観音巡礼−」に奈良・法隆寺の仏像が特別出品されることが決まりました。


                  記


1.特別出品の名称等
銅造(どうぞう)観音(かんのん)菩薩(ぼさつ)立像(りゅうぞう)
 法隆寺(奈良県生駒郡斑鳩町)所蔵
 総高32.1僉並羣造魎泙瓩森發機法〜高25.4
 白鳳時代(7世紀後半〜8世紀初頭)
 重要文化財
*写真のインターネットへの掲載は所蔵者の意向により固くお断りします。
ご理解の程お願い申し上げます。


2.特別出品の意義
 本年6月に石見地方最古の仏像の発見について報道発表しましたが、これに関連して、この仏像に像容のよく似た仏像が法隆寺に伝来することが確認されたことも情報提供したところです。新発見の仏像が企画展「秘仏への旅」において初公開されるにあたり、これらよく似た二つの仏像を並べて展示し、この新発見の意義を来館者とともに考える機会とします。また二つの像の詳細な比較検討から新たな見解が得られることが期待されます。

3.特別出品の期間
11月6日から11月30日まで

【参考】石見最古の仏像について
・名  称 銅造(どうぞう)観音(かんのん)菩薩(ぼさつ)立像(りゅうぞう)
・所  蔵 定徳寺(じょうとくじ)(島根県邑智郡美郷町吾(あ)郷(ごう))
・時  代 飛鳥時代後期(日本美術史の時代区分でいう白鳳時代)7世紀後半〜8世紀初頭
・法  量 総高34.9cm(台座を含めた高さ)  像高27.2cm

・概  要
 この展覧会に向けた調査の一環で、邑智郡美郷町の定徳寺において、1体の仏像が新しく見いだされました。大きめの頭部にあどけない表情を見せるこの像は、今から約1300年前の飛鳥時代後期、美術史の時代区分でいう白鳳時代の様式をもっています。『出雲国風土記』の成立が733年のことですから、それよりも古い時代の仏像ということができます。
 この時代につくられた仏像は、島根県内では今までに4例しか知られていませんでした。石見地方に限ってみれば、浜田市の石見国分寺跡から出土した仏像が同時代のものと知られるのみで、寺院に伝来する像としては今回発見されたものが最古の仏像といえます。
 この像がどこでつくられ、今にいたるのかは明らかではありません。小さな仏像なので、容易に動かすことができるからです。この仏像が伝えられる定徳寺の創建は桃山時代、16世紀の後半です。お寺のほうがこの像よりも何百年もあとに開かれているので、像がつくられた当初からこの寺にあったわけではないことは明らかです。この像の伝来をつたえる記録もありません。
 では、この像について詳しく知るためにはどうしたらいいでしょうか。同時代の他の仏像と比べることがひとつの方法になります。調べてみると、当時の日本の中心地、奈良の法隆寺にこの像とよく似た仏像が伝来していることがわかりました。冠の形、手の形、胸飾りの付け方、衣のひだなど、部分部分を比べるとそっくりそのままといっていいほどです。ただし、像容はよく似ていますが、作風ということで見てみると、これは必ずしも一致しているとはいえません。定徳寺像の方がつくりが荒いことが目につきますし、顔の雰囲気もずいぶん違うように見えます。
 2つの像は一体どういう関係なのでしょうか。これからの研究で何がわかってくるのか大いに期待されます。


 
島根県立古代出雲歴史博物館 (開館時間アクセス)
〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東99番地4
Phone: (0853)53-8600 Facsimile: (0853)53-5350