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企画展「輝く出雲ブランド-古代出雲の玉作り-」

上野1号の玉

現代においても、人々の心を魅了してやまない玉。
なぜ出雲で玉作りが行われるようになり、全国の古代豪族たちはこぞって出雲の玉を求めたのでしょうか。
出雲の玉作りは、弥生時代に全国でもいち早く開始され、古墳時代には出雲で作られた玉が列島各地に流通し、全国最大級の玉生産地となります。
本企画展では、出雲の玉を古代の”出雲ブランド”と位置づけ、出雲で玉作りが始まった背景や、他地域との交流の中で発展していく様子を、生産や流通の観点から紹介するとともに、古代において隆盛した出雲の玉作りの変遷を探り、全国に与えた影響やその意義に迫ります。
出雲の玉が、時空を超えて今、ここに里帰り!~多数の国宝・重文資料が展示室を彩ります~
展示総数15,000点。国宝73点、重要文化財608点。

■会期:2009年3月7日(土)~5月17日(日)
■開館時間:午前9時~午後6時(入館は閉館30分前まで)
■会期中の休館日:3月17日(火)、4月21日(火)
■会場:島根県立古代出雲歴史博物館特別展示室
■主催:島根県立古代出雲歴史博物館・島根県古代文化センター
■特別協力:いずもまがたまの里 伝承館・玉作湯神社・松江市立出雲玉作資料館
■後援:朝日新聞社松江総局・毎日新聞社松江支局・読売新聞社松江支局・産經新聞社松江支局・中国新聞社・山陰中央新報社・新日本海新聞社・島根日日新聞社・NHK松江放送局・BSS山陰放送・日本海テレビ・山陰中央テレビ・エフエム山陰・山陰ケーブルビジョン株式会社・出雲ケーブルビジョン株式会社・ひらたCATV株式会社


●観覧料は以下の通りです。
 当日券団体券前売券
一般企画展700円560円550円
常設展600円480円 -
セット券1,000円800円800円
大学生企画展400円320円 -
常設展400円320円 -
セット券600円480円 -
小中高生企画展200円160円 -
常設展200円160円 -
セット券300円240円 -

※団体は20名以上です。
※小・中・高生の学校教育活動での観覧は無料(観覧料減免申請書の提出が必要)です。
※障害者手帳をお持ちの方、及びその付添人(手帳保持者1人につき、1人まで)は無料です。
古代出雲歴史博物館年間パスポートでご覧いただけます。

展示構成

1.「玉」の誕生から隆盛へ
列島において、玉はどのように誕生し、どのように使われ、隆盛を迎えたのか。時代ごとの玉を概観し、その種類や役割の変遷を探ります。

安来市・大原遺跡出土玉未成品(古墳時代中期)

2.出雲の玉作り
出雲の玉作りは、弥生時代前期に始まり、古墳時代後期まで一貫して継続します。出雲の玉作りの変遷を概観し、その始まりから発展過程を紹介します。

3.それは出雲から始まった
弥生時代の開始以降、列島に規格性のある朝鮮半島産の碧玉製玉類が大量に持ち込まれ、その影響により、山陰でも管玉製作が始まります。列島の各地域に拡散した玉作りの動向や、鉄器の普及による玉生産の転換を探ります。

4.出雲ブランド誕生
弥生時代から古墳時代へと移行する中、北陸で管玉製作が拡大し、腕飾類など石製品の生産が開始され、全国的に流通するようになります。山陰では玉作り集落が出雲に集約し、古墳時代前期には花仙山産の碧玉・瑪瑙・水晶を素材とした勾玉生産が開始されます。これまで例をみない出雲ブランドの玉を紹介します。
勾玉・管玉(鳥取県・上ノ山古墳) 鳥取県立博物館蔵

5.全国に運ばれる出雲ブランド
古墳時代中期以降、出雲の玉はそれまでの北陸の玉と入れ替わるように列島の各地域に流通します。また、畿内では出雲の玉生産を管理下に置こうとする動きもみられ、出雲の玉作りは次第に影響力を増していきます。やがて後期以降、出雲が全国最大級の玉生産地として生産体制を確立していく様子を解説します。

碁石状石製品(雲南市・馬場遺跡)

6.出雲玉作りの黄昏(たそがれ)
古墳時代の終焉とともに、勾玉・管玉製作は急速に衰退します。出雲でも勾玉・管玉をメインとした玉作りは一旦終息しますが、律令体制が確立した奈良時代以降、同じ石材を用いた碁石状石製品の生産を開始します。謎の多い律令体制下での玉作りの様子と、文献にも記された玉の用途について探ります。

7.出雲ブランドの記憶
全国で唯一、弥生時代前期から古墳時代、奈良・平安時代にかけて玉を生産し、全国に供給し続けた出雲の玉作り。出雲にとって玉作りとは何だったのか。その意義や全国に与えた影響を探るとともに、江戸時代末に玉湯の地で復活した「めのう細工」を紹介し、古代から現在に受け継がれた玉作りを紹介します。

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