HOME > 《企画展》山陰の黎明--縄文のムラと暮らし--

《企画展》山陰の黎明--縄文のムラと暮らし--

縄文時代は、約1万6千年前から約2千500年前まで、約1万3千年間続きました。この間に、日本の基層ともいうべき生活・文化が育まれました。

山陰地方では、この20年間に多くの縄文遺跡が発掘され、現在では中四国地方でも有数の遺跡数を誇るようになりました。これまで縄文時代の縁辺地域とされてきた山陰地方が、縄文時代を研究する上で、一躍注目されるようになったのです。

この豊富な資料をもとに研究を進めた結果、それまで漠然としていた山陰地方の縄文時代の社会像が明らかになりつつあります。
縄文時代に関する本格的な展覧会は、島根県では初の試みです。この展覧会では、山陰地方の縄文時代当時の人々が、どのような生活を送り、どのような社会に生きたのか、その実像を紹介していきます。
【展示品総数約90件(そのうち、国宝1件、重要文化財3件、県指定3件)】


★観覧料へ
★展示構成へ
★イベント一覧へ
★図録へ
★出品目録(PDF)


★縄文時代晩期の墓を発見 -大田市仁摩町古屋敷遺跡の発掘調査成果について-

会期

2013年10月4日(金)~12月1日(日)
会期中の休館日/10月15日(火)、11月26日(火)
■開館時間/午前9時~午後6時(11月からは午後5時)
  ※入館は、閉館時間の30分前まで
■会場/島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室



観覧料


 当日券団体券前売券
一般企画展700円560円550円
セット券1,000円800円800円
大学生企画展400円320円 -
セット券600円480円 -
小中高生企画展200円160円 -
セット券300円240円 -

※団体は20名以上です。
※セット券とは、常設展を含めたチケットのことです。
※小・中・高生の学校教育活動での観覧は無料(観覧料減免申請書の提出が必要)です。
※障がい者手帳をお持ちの方、及びその付添人(手帳保持者1人につき、1人まで)は無料です。
ミュージアムパスポートでもご覧いただけます。


展示構成


プロローグ 縄文の美
縄文土器は、世界に冠たる民芸です。国宝・新潟県笹山遺跡出土土器など、優美な土器を展示し、縄文土器の造形美に触れます。
[主な展示品]国宝火炎土器(新潟・笹山遺跡)、亀ケ岡式土器、島根県の磨消縄文土器 など

火炎式土器
国宝・火炎土器
[新潟県笹山遺跡出土・十日町市教育委員会]



1 日本海の成立と宍道湖・中海の誕生
約6千年前の温暖化による海水面の上昇は、日本海や宍道湖・中海を誕生させました。氷河期から縄文時代にかけて地形の変化と、山陰地方に人が住み着いたころの状況を展示します。
[主な展示品]世界最古級の土器(神奈川県花見山遺跡ほか)、山陰最古の土器(鳥取県取木遺跡)ほか

横浜市指定文化財・草創期の土器
横浜市指定文化財・草創期の土器
[神奈川県花見山遺跡出土・横浜市歴史博物館蔵]



2 三瓶山噴火と人間の生活史
三瓶山は中国地方で唯一、縄文時代に噴火した火山で、この噴火は人間活動の歩みを重ねながら、三瓶山の噴火の歴史とその後の影響についてみていきます。
[主な展示品]三瓶山の火砕流剥取標本、火砕流に挟まれた土器・石器(飯南町五明田遺跡ほか)

3 縄文人の生活
縄文時代の人々は、狩猟・採集生活をしていましたが、けっして食糧に困っていたのではありません。また、現代に通じる、高度な技術を保持していました。この章では、縄文人の衣・食・住や、道具の製作について紹介します。
[主な展示品]縄文時代の道具・素材・食糧(重要文化財・鳥取県粟谷遺跡木製容器など)



土掘り具(鹿角斧)<br>目久美遺跡
土掘り具(鹿角斧)
目久美遺跡
繊維素材(復元実験用)/標本
繊維素材(復元実験用)/標本
おこげとして残ったニワトコ(左)と、クリ(右)/目久美遺跡・五明田遺跡
おこげとして残ったニワトコ(左)と、クリ(右)/目久美遺跡・五明田遺跡
オオヤマネコ(展示は骨)[画像/東京都・羽村市動物公園]
オオヤマネコ(展示は骨)[画像/東京都・羽村市動物公園]
カワウソ(展示は骨)[画像/広島県・広島市安佐動物公園]
カワウソ(展示は骨)[画像/広島県・広島市安佐動物公園]
オキゴンドウ(展示は骨)[画像/和歌山県・太地町立くじらの博物館]
オキゴンドウ(展示は骨)[画像/和歌山県・太地町立くじらの博物館]
4 縄文時代の社会
約4千年前には地域のコミュニテイーというべき生活圏が形成され、各集落は連携して生活していました。展示では、縄文時代の生活圏を明らかにし、地域間の交流を紹介します。
[主な展示品]山間部に運ばれた隠岐黒曜石の原石、瀬戸内地方から持ち込まれた石器材料、関東・東北地方の模倣土器・土偶など

5 呪術あふれる社会
縄文時代の人々は、恵みをもたらす神・災いを起こす神として自然を崇拝し、理解できない事柄はすべて呪術で解決しました。呪術的な資料によって、当時の精神性に迫ります。
[主な展示品]自然信仰に関係した資料、装飾品(重要文化財・千網谷戸遺跡耳飾りなど)、土偶、岩偶ほか


重要文化財・土製耳飾
重要文化財・土製耳飾
[群馬県千網谷戸遺跡出土・桐生市教育委員会蔵]



エピローグ 緩やかな変化--弥生時代に残る縄文文化--
約2千8百年前、朝鮮半島から北九州に農耕文化が波及し、長かった狩猟・採集の時代がようやく動き出します。弥生時代の成立です。展示では、山陰地方に農耕が伝播する様子を紹介します。
[主な展示品]新発見のアワ・キビ・コメの圧痕のある縄文土器など


イベント



《講座1》縄文研究 この20年の進歩
[日時] 2013年10月5日(土)13:30~15:30
[講師] 泉 拓良氏(京都大学総合生存学館教授)
[場所] 古代出雲歴史博物館 講義室
[料金] 無料
[定員] 100名(申し込みが必要です。)
お申し込み

《講座2》縄文入門講座[全2回]
[日時] 2013年10月12日(土)、11月16日(土)13:30~15:30
[講師] 柳浦俊一(企画展担当学芸員)
[場所] 古代出雲歴史博物館 講義室
[料金] 無料
[定員] 100名(申し込みが必要です。)
10月12日(土)のお申し込み
11月16日(土)のお申し込み


ギャラリー・トーク
担当学芸員による展示解説です。

[日時] 2013年10月26日(土)、11月2日(土)、11月9日(土)、11月23日(土)、11月30日(土)11:00~/14:00~(1日2回)
[集合場所] 企画展入口
[料金] 企画展チケットまたは年間パスポートが必要です。
[定員] なし ※事前申込みは不要です。


体験
◆縄文の道具で芋掘り体験
[日時] 2013年10月13日(日)10:00~ ※雨天の場合は翌14日(月)
[場所] 出雲市内 ※現地集合
[料金] 500円
[定員] 30名 (申し込みが必要です。)
詳細についてはお問合せください。
お申し込み


◆かけめぐりツアー
山陰を代表する縄文時代の遺跡を学芸員と一緒に訪ねます。

[日時] 2013年10月19日(土)


◆縄文食体験
縄文時代の食材を食べ比べします。

[日時] 2013年11月3日(日)10:00~11:30、13:30~15:00
 ※上記の時間帯に自由に参加ください。
[場所] 古代出雲歴史博物館 体験工房
[料金] 無料
[定員] なし


◆縄文時代のアクセサリー作り体験(全2回)
貝殻のアクセサリーを作ります。

[日時] 2013年11月10日(日)、11月24日(日)10:00~15:00
 ※随時受付
[場所] 古代出雲歴史博物館 体験工房
[料金] 200円
[定員] なし


◆縄文コースターづくり体験(全2回)
[日時] 2013年10月27日(日)、11月24日(日)10:00~15:00
 ※随時受付
[場所] 古代出雲歴史博物館 体験工房
[料金] 200円
[定員] なし


◆縄文土器づくり体験
講師の指導のもと、縄文土器を作ってみよう。

[日時] 2013年11月2日(土)9:30~
[場所] 古代出雲歴史博物館 体験工房
[料金] 1,000円
[定員] 20名(申し込みが必要です。)
お申し込み


図録


この展覧会の図録をミュージアムショップにて販売します。
ご注文は電話0853-53-7056(ミュージアムショップ直通:FAX兼用)までどうぞ。
税込1200円。
在庫状況は、こちらから確認ください。

ページトップ